2026年10月のPHPの重大な脆弱性(何が起きたかの記事)で、「サーバー会社から緊急の知らせが来たが、何をすればいいのか分からなかった」という方が多くいました。この記事は、その先の話です。WordPressを使い続ける限り、同じことがまた起きます。小さなお店には、もっとシンプルなホームページで十分だ、というのが当スタジオの考えです。
結論:小さなお店に、管理し続けるホームページは要らない
- WordPressを使う=PHPの版を、ずっと管理し続けること。PHPは4年で寿命が来て、サポートの切れた版は使えません。版を上げれば、テーマやプラグインが動かなくなることがあります
- プラグインも同じ。入れた数だけ更新が増え、WordPressの脆弱性の大半はプラグインから見つかっています。本体も、ほとんどの月に修正版が出ます
- お店のホームページに必要なのは、営業時間・場所・メニュー・写真・連絡先。これはPHPもプラグインもなしで作れます。更新が年に数回なら、管理画面そのものが要りません。当スタジオは、この形のホームページを一律価格で作っています(後半)
WordPressを使う=PHPの版を、ずっと管理し続けること
WordPressは、訪問者がページを開くたびに、サーバーの上でPHPというプログラムが動いて、ページを組み立てる仕組みです。だから、WordPressを使う人は、意識していなくてもPHPを使っています。
そのPHPには、寿命があります。PHP公式の方針では、各版は公開から2年間が通常のサポート、その後の2年間がセキュリティ修正のみで、合計4年で終わります(2026年10月25日時点)。
| PHPの版 | 公開 | 通常のサポート終了 | セキュリティ修正の終了 |
|---|---|---|---|
| 8.2 | 2022年12月 | 2024年12月31日 | 2026年12月31日 |
| 8.3 | 2023年11月 | 2025年12月31日 | 2027年12月31日 |
| 8.4 | 2024年11月 | 2026年12月31日 | 2028年12月31日 |
| 8.5 | 2025年11月 | 2027年12月31日 | 2029年12月31日 |
つまり、いまサポート中の版を使っていても、2年ごとに次の版へ移る判断が必ず回ってきます。WordPress公式も、推奨環境をPHP 8.3以上とし、古い7.4系でも動くが「公式のサポートが終わっており、サイトを脆弱性にさらすおそれがある」と明記しています。
版を上げるのは、管理画面のボタン一つでは済みません。
- 古いテーマやプラグインが、新しいPHPで動かなくなることがある
- だから、上げる前にバックアップを取り、上げたあとに表示・フォーム・予約を試す
- 2026年10月の件のように、サポートの切れた版には修正版が出ない。そのとき慌てて上げると、動かなくなる部品が出る
これを、サイトを持っている限り、ずっと続けます。「サーバー会社が自動でやってくれる」のは土台のPHPまでで、その上のWordPressやプラグインが動くかどうかは、利用者の側で確かめることになります(PHPの脆弱性の記事の「重ね」の図)。
プラグインも同じ:入れた数だけ、更新と不具合がついて回る
WordPressの便利さは、プラグインで機能を足せることです。ただし、足した部品は、それぞれ別の人が作り、別々のタイミングで更新されます。
- セキュリティ会社Patchstackの調査では、2025年に報告されたWordPress関連の脆弱性のうち、91%はプラグインから見つかっています(ワードプレスは危険?に出典)
- WordPress本体も、2025年は2月から12月まで、ほとんどの月に修正版が出ています(WordPress.orgのリリース一覧、2026年10月25日確認)
- プラグインの作者が開発をやめれば、新しいPHPやWordPressで動かなくなっても、直す人がいません
WordPressは、本体もテーマもプラグインも無料で手に入ります。だからこそ、動かしたあとの更新・確認・止める判断は、すべて利用者の持ち分です。管理画面を開くたびに出る「更新があります」の表示は、その持ち分の催促です。
小さなお店のホームページに、本当に必要なもの
ここで、一度立ち止まって考えてみてください。お店のホームページで、お客様が見ているのは何でしょうか。
- 営業時間と定休日
- 場所と行き方(地図、駐車場)
- メニューや料金、商品
- お店の写真と、どんな人がやっているか
- 電話番号、予約や問い合わせの入口
これだけです。そして、この内容が変わるのは、年に数回ではないでしょうか。臨時休業のお知らせは、GoogleビジネスプロフィールやLINE、SNSのほうが、お客様に早く届きます。
「管理画面で自分で更新したいから、WordPressにした」という方は、過去1年で、実際に何回、管理画面で何を直したかを書き出してみてください。ほとんど開いていなかったなら、管理画面のために、PHPとプラグインを管理し続けているだけになっています。
小さなお店のホームページは、もっとシンプルでいい、というのが当スタジオの考えです。具体的には、サーバーの上でプログラムを動かさない静的サイトに、予約や問い合わせは外部のサービスを組み合わせる形です。PHPもプラグインもないので、脆弱性のたびに慌てることも、更新の表示に追われることもありません。仕組みの違いは、WordPressをやめたいの「静的サイトと動的サイトは何が違うのか」に書いています。
当スタジオに乗り換えるという選択肢
当スタジオは、この「シンプルな形」のホームページを、業種を問わず一律の価格で作っています。自社のホームページも同じ作り方です。
何が変わるか
| いまのWordPress | 乗り換えたあと |
|---|---|
| PHPの版を、2年ごとに上げる判断がある | PHPを使わないので、版の管理がない |
| プラグインとテーマの更新が、随時ある | プラグインがない。更新の表示も出ない |
| 脆弱性のたびに、止めるか・直すかを判断する | この種の脆弱性は、サイトに届かない |
| サーバー代が月々かかる | 規模の小さいサイトなら、サーバー費用0円(条件あり) |
| 表示に時間がかかることがある | 公開前に書き出したファイルを配信するので、速い |
費用
- 制作:LP型(1ページ)10,000円/通常サイト(10ページ以下)20,000円、追加ページは1ページ1,000円(いずれも税抜)
- 公開後の保守:年12,000円(初年度6,000円・税抜)。WEBトラブルの対応、ページの修正(月1回)、年1回のサイト診断を含みます。更新したいときは、この月1回の修正で直します
- サーバー費用:規模の小さいサイトなら0円。アクセス数などの3つの条件があり、格安パッケージのページに書いています。ドメインの費用だけ、お客様のご負担です
いまのWordPressの維持費(サーバー、テーマやプラグインの有料版、保守)と、並べて比べてみてください。
乗り換えの流れ
- 無料診断:いまのサイトの維持費と表示速度を診断し、構成と概算のお見積りをお返しします
- 棚卸し:残すページ、まとめるページ、消すページを一緒に決めます。記事とURLの移し方、古いURLからの転送は、WordPressをやめたいの「乗り換えの進め方」の手順で行います
- ドメインはそのまま:お店のアドレスは変わりません。検索の評価を引き継ぐための転送設定も含みます
- 公開して、WordPressを止める:古いサイトを残したままにしないことが、いちばんのセキュリティ対策です
向かないお店もあります
正直に書いておきます。次のような使い方は、静的サイトには向きません。
- ブログや新着情報を、週に何度も自分で書きたい
- ネットショップや会員機能を、サイトの中で動かしたい
- 予約や在庫の管理を、ホームページと一体で行いたい
この場合は、WordPressを続けたまま負担を減らす道や、ホームページ作成サービスに移る道があります(WordPressをやめたいの「乗り換え先は大きく4つ」)。どの道が合うかも、無料診断でお伝えします。
まとめ
- WordPressを使う限り、PHPの版(4年で寿命)とプラグインの更新を、管理し続けることになる。これは利用者の持ち分で、サーバー会社は土台しか見ない
- 小さなお店のホームページに必要なのは、営業時間・場所・メニュー・写真・連絡先。更新が年に数回なら、管理画面もPHPもプラグインも要らない
- 当スタジオの静的サイトなら、制作はLP型10,000円/10ページ以下20,000円(税抜)、保守は年12,000円(初年度6,000円・税抜)、サーバー費用は条件を満たせば0円
- 毎日更新したい、ネットショップを動かしたい、という使い方には向かない。その場合の道も、無料診断で一緒に考える
出典(2026年10月25日確認)
- PHP公式「Supported Versions」(各版のサポート期間と終了日、2年+2年の方針):php.net/supported-versions.php
- WordPress.org「Requirements」(推奨 PHP 8.3以上。7.4系は公式のサポートが終わっており脆弱性にさらすおそれがあると明記):wordpress.org/about/requirements
- WordPress.org「Releases」(本体の修正版の公開日の一覧):wordpress.org/download/releases
- WordPress Developer「Hardening WordPress」(サーバー会社の責任の範囲):developer.wordpress.org
- Patchstack「State of WordPress Security in 2026」(脆弱性の91%がプラグイン):ワードプレスは危険?の出典を参照



